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世界を広げる事で魅力が磨かれる

あの人は嫌なヤツだ。

だって、仕事をすぐ振ってくるし、言葉遣いも荒い、挨拶しても返事しないし、連絡しなきゃいけない事をすぐに忘れる。

 

あの人は良い人なんだ。

だって、困っていると声をかけてくれるし、ミスしたときもフォローしてくれる、いつも機嫌がよくて、人当たりも柔らかい、ほんといい人なんだ。

 

みなさんは誰かのことをこんなふうに見ていませんか?

例えば嫌いな人でも、上司にも意見をぶつける勇気を持っている人かもしれません。

例えば良い人でも、自分の意見をもたずに流されているだけの人かもしれません。

 

このように人は、レッテルを貼るとそのレッテルを強化する情報を集めてしまうクセがあります。嫌な人なら嫌な理由を、逆に良い人なら良い理由を集めるのです。

 

これは『確証バイアスの罠』に引っかかっている状態といえます。

 

 

確証バイアスって何?

『確証バイアス』を簡単に説明すると、自分の考えの正当性を示す証拠だけを集めるということです。さらに簡単に言うと『自分のみたいものだけを見る』ということです。

俗に言う『あばたもえくぼ』ということですね。

 

この罠に引っかかっていると、自分の正当性をどんどん強化するようになるので、自分の考えを客観的に判断することが出来なくなってしまいます。

つまりは物事を俯瞰して見ることができなくなって、視野狭窄に陥ってしまうのです。

そうするとすぐ側に、解決の糸口やもっと良い案があったとしても、視野が狭いために気がつかなくなってしまいます。

その結果、誰のアドバイスも聞かずに突っ走って大きな失敗をしてしまう、なんてことになるかもしれません。

 

 

罠にかからないためには?

では確証バイアスの罠にかからないためには、どうしたらいいのでしょう。

実はとっても簡単なんです。反対意見に耳を傾けるだけでいいのです。

反対するということは、それなりの理由があるはずです。その理由に耳を傾けることで、視野を広く保ことができるようになります。

 

最近のネット記事は、自分の閲覧履歴から好きそうな記事が現れるようになっています。

この環境こそが確証バイアスを加速させる元凶なんですね。

自分のみたいものだけを見続けると、それだけ世界が狭まっていきます。

ネット記事は興味のあるものを差し出してくるので、ついつい没頭してしまいますがそうではなく、興味の無い情報にも触れる必要があるのですね。

 

 

興味の無い情報にこそ宝がある

自分の興味が無い情報とは、これまで自分が触れてこなかった世界ともいえるわけです。

言い換えると、まだ見ぬ大地が広がっているとも言えるのですね。

未開の地だからこそ、様々な宝物が埋まっている可能性が高いのです。

つまり、単一の興味をもつのでなく、多くのものに好奇心を働かせて触れて体感することが大切なのです。

 

いままで触れていない情報に触れることは、自分の世界を広げることになります。

そうすることで人生にも深みがでて、人間の魅力が磨かれていきます。

自分の好きなことだけを追求してプロフェッショナルになるのもいいですが、もっと多くの世界に触れて自分の魅力を磨くのもいいものです。

 

 

確証バイアスの罠には気をつけて下さいね。