この本は生年月日から「宿曜」を調べ、自分の性質を知るという易術です。
その本を見ながら一緒にいた人のことを占ってみました。
そこに書かれている事を読み終わって感想を聞いたら
「確かに当てはまることがある」と、神妙な顔で言われました。
占い内容と自分の普段の考え方でシンクロするところなど
かなり具体的に感想を話してくれました。
ですが僕はあるイタズラを仕掛けていたのです。
そのイタズラとは?
イタズラの正体
どんなイタズラかと言うと
その人と全く関係の無い結果を読み上げたのです。
ですがその人は、その結果を聞いて自分に当てはまると判断しました。
とても不思議な現象が起きたのです。
もちろん謝ってから、仕掛けたイタズラを告白しました。
正直に話してもなお、その人は書かれていた事は当てはまると感じたままでした。
それほどまでに、そこに書かれていた内容はその人にシンクロしていたのでしょう。
実は占い本に良く使われている心理トリックがあります。
それは『バーナム効果』と呼ばれるものです。
バーナム効果とは、誰にでも当てはまる事を提示して、あたかもその人の事を言い当てているように思わせることです。
人は見たいところを見る
もちろんそこに書かれていることが全て一致しているわけではありません。
しかしその人はその情報の中から『自分にあった情報』を選び取っていたのです。
だからこそ占い結果が『当たっている』と認識してしまったのですね。
これは『確証バイアス』と呼ばれる、思考の偏りが影響しているのです。
この思考の偏りは、どんな人も持っているものなので
これが悪いというわけではありません。
人間にはそういう『思考のクセ』があるという事を知っているか、知っていないかで変わってくるのです。
凄腕の営業マンはこの心理をうまく使い、あなたから簡単に信用を得ています。
ちなみに詐欺師もこの手法をよく使用しているのでご注意を。
とはいえ、リアルタイムでバーナム効果を使われているかなんて分かりません。
それほど人は自分の見たいモノ、聞きたいモノにしか注意を向けないのですね。
ちなみに僕は占いを否定しません。
僕自身も占いは好きで、星座占いなどが雑誌にあるとついつい見てしまいます。
気分が優れないときは、占い師に占ってもらうこともあります。
占いは女性のお客様が多いので、その中で男が入るのに一番勇気を使いますが(笑)
そんな心理トリックがあると知っていても、不思議な魅力があるのが占いですよね。
人は自分の見たいもの、聞きたいものに集中します。
だからこそ、普段は見ないもの、聞かないものに触れることで
自分の世界がどんどん広がっていきます。
時にはこれまで全く興味の無い分野の情報に触れてみるのもいいものです。
そこから新しい気付きや発見が生まれる。
なんてことは、僕の実感として多くあります。
雑学は楽しいですよ!
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