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相手を説得するための方法② 誤りを指摘しない

 

前回から始まった【相手を説得するための方法シリーズ】の第2週目。

今回のテーマは『誤りを指摘しない』です。

相手の間違いを指摘しても、良いことなんて基本的に起きません。

自分の博識を披露するだけで、相手は面白くもなんともないんですね。

一時の優越感で多くを失うことになりかねません。

そんなのは、まっぴらごめんですよね。

 

では間違った相手にどのようなアプローチをすれば良いのか。

それを解説していきます!

あなたもこの方法を上手く使って、説得上手になってくださいね!

 

 

間違いを指摘すると何が起こるのか

 

相手が間違った意見や認識を持っている場合

人はそれを指摘したくなってしまいます。

もちろん自分が物知りだと相手に示したいわけではなく

親切心から、正しい情報を伝えようとするのがほとんどでしょう。

 

ですがそれをしたとき、相手は自分が間違っていたことに恥を感じます

そしてその恥の原因は自分の間違いにあるのですが、

目の前の人間、つまりあなたが指摘したことで恥をかいたと思うのです。

相手は自分を省みるので無く、恥をかかされた相手に敵意を持つようになるんですね。

 

相手からは敵だと思われているので、説得なんてとてもできません。

そうならないように、うまく間違いを修正する必要があるのです。

 

 

それとなく相手に伝えるために

 

では間違いを直接指摘するのではなく、それとなく伝えるために

どんなことに注意すれば良いのかを紹介します。

 

まず大前提としては、相手の間違いに気付いてもすぐに反応はしないことです。

しっかりと相手の話を最後まで聞くことに集中しましょう。

相手の話に段落がついたときに、指摘ではなく質問をしていきます。

「さっきの○○というのは、△△という意味でいいですか?」

と、間違いの部分を「別の表現」で確認します。

 

「△△ではない」と相手が否定すると、それに同意をしましょう。

そのうえであらためて「それではどういう事でしょうか?」と質問します

すると相手は「○○」を使用せずに、別の表現で対象を説明しようとします。

それにより自然に、間違っていた事に意識が向くようになります。

うまくいけばそこで自分の間違いに気付くことができます。

ここでも気付くことなく話が進んだ場合は、あらためて質問をしていきます。

 

このように、直接的な指摘をするのではなく、質問によって再考を促していくんですね。

 

 

それでも気付かない場合

 

この場合は

「これは自分の思い込みかもしれないのですが」

と前置きを入れたうえで

「それだと、こうなるような気がするんです」

と、なんとなくそう思うという、弱いメッセージを送ります。

 

この伝え方は相手を指摘しているのではなく、自分の感想を伝えています。

そのため伝わり方が柔らかくなります。

相手の自尊心を傷つけないように、柔らかな伝え方を心がけましょう。

 

 

それでも間違いに気付かない場合は、他の誰かが指摘してくれることを祈ります。

自分が相手の敵になる必要はありません。

ですがこれはあくまでも、相手を説得する目的がある場合においてです。

 

仕事など間違いがあると問題になるような場面では、

しっかりと間違っていることを伝えましょう。

そのときはできるだけ、人の目の無い場所で伝えることが大切です。

他の誰にも気付かれないように、ひっそりと伝えることで

相手の自尊心を守ることができるのです。