· 

相手を説得するための方法⑤ イエスと答えられる問題を選ぶ

 

【相手を説得するための方法シリーズ】の第5週目。

今回のテーマは『イエスと答えられる問題を選ぶ』です。

いきなり対立するような意見を言うのは損でしかありません。

その瞬間に、その会話は戦いになってしまいます。

 

できるだけイエスと言えるような問題。

つまり同意できる問題を選ぶことで、

話をスムーズに進めることができるようになります。

 

 

ノーの問題を取り扱うと何が起こるのか

 

人が一度言った主張を曲げるのは、実はとても難しいことなんです。

というのも一貫性を保とうとする心理が働くからなんですね。

このことを心理学では「一貫性の原理」と呼びます。

ストレートなネーミングですよね()

ですがこれは侮れません。

強烈な力で、自分の考えを保とうとするんですね。

 

話し始めにノーと言わせてしまうと、相手はその主張を保とうとします。

そうなると『対話』ではなく『議論』になってしまうんですね。

『議論』ほど説得から遠いものはありません。

相手にノーを言わせないことが、なにより大切になってきます。

 

 

イエスは目線を同じにさせる

 

イエスの数が多ければ多いほど、お互いが同じ問題に目をむけていると言えます。

対立相手ではなくて、仲間なんだという印象を与えることができます。

そうなると、話し合っている内容のゴールは同じで

違うのはやり方だけという状態を作ることができるんですね。

 

そうなれば、こちらのやり方の有効性をしっかり伝えるだけで

相手は納得してくれるようになります。

説得の成功は、イエスの数にあるといってもいいくらいなんですね。

 

さらに相手もイエスを言っているので、同意の一貫性を保とうとします。

一貫性の方向をどちらに向けるのかが、勝負所になるんですね。

 

 

イエスと言わせるのが難しいとき

 

話す内容が対立しやすいものだった場合でも大丈夫です。

会話の始まりでイエスを引き出すと、同意の道をつくり出すことができます。

ではどのように一番始めのイエスを引き出せばいいのか?

方法はとっても簡単です。

 

『お互いにとって、有意義な時間にしましょうね』

 

基本的にはこれで問題ありません。

つまり話の内容ではなく、互いに共通の『何か』を持ち出すのです。

極端な話ですが、イエスの対象は何でもいいんです。

 

『今日は暑いですね~』

 

という天気の話題でイエスを引き出してもいいんですね。

重要なのは『こちらの意見に同意した』という事実なんです。

 

ここから同意できる小さな意見をたくさん提供していって

イエスを量産していきましょう。

これだけで会話をよりスムーズに進めることが出来るようになりますよ。