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がむしゃらに頑張ってもしかたない

 

集中してがんばる。

基本的には素晴らしいことですよね。

でも、そればかりを続けていては良い結果に

繋がらないことがあります。

 

それがどうして結果につながらないのか

ちょっとしたストーリーを紹介しますね。

 

 

新人の寿司職人

 

その寿司職人は、誰にも負けない技術を持ちたいと

寝る間を惜しんで修行をしていました。

その甲斐もあって、寿司の形はどんどん美しくなっていきます。

 

あるとき師匠に自分が握った寿司を試食してもらったところ

「ダメだ、お客様に出せたもんじゃない」

とても手厳しい言葉を受けてしまいました。

 

職人はその言葉に納得できず

「こんなにもキレイに握れてるじゃないですか」

反論してしまいました。

 

「確かに姿形はキレイだ。お客様の目を楽しませることはできる。

 だがな、口に入れたときの舌触りが悪い。

 包丁を最後に研いだのはいつだ?」

 

職人はその言葉にはっとしたました。

握ることにがむしゃらになってしまい

包丁を研ぐことを失念していたのです。

 

 

刃を研ぐ

 

7つの習慣にも書かれていますが

刃を研がなければ、意味がありません。

目の前の事に集中することは大切です。

ですが、そのことだけに意識が向いてしまっては

意味がありません。

 

目的を見失っている状態になります。

 

目の前の事は、全体のどの部分なのか。

それをしっかりと意識しなければ

全体の質を向上させることはできないのです。

 

人は目の前のことにどうしても集中してしまいます。

取り組めば取り組むほど、目に見えて成果が上がります。

それが楽しくなって、一つのことに没頭してしまいます。

 

でもそこだけが上がっても、他が低いままなら

最終的な質はやはり低いままなんですね。

 

 

目的が常に見えていること

 

自分が進む、進みたいと思っている目的地から

目を離さないことが大切です。

そのうえで、足下になにがあるかを観察します。

 

どちらか一方だけを凝視していては

石につまずいて転んでしまったり

道に迷ったりしてしまいます。

 

目的と足下の両方に交互に目を向ける。

これがなにより大切です。

 

交互にみながら、足下のことをがむしゃらに頑張る。

がむしゃらに頑張れなければ、進みも遅くなります。

 

頑張ることは悪いことではありません。最高です。

その頑張りが無意味にならないようにすることが

 

とても大切なんですね。