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問題の本質は2つに集約できる

 

会社や家庭など、人と人が関係する場所に問題が起きますよね。

それらの問題を深く掘り下げていくと

問題の本質は『システム』と『思想』に集約できます。

それぞれ解決のアプローチが違うので注意が必要なんですね。

 

今回はそれぞれの問題の特徴とアプローチ法をシェアしますね。

 

 

システムの問題

 

システムの問題をわかりやすく言うと、

「方法」「ルール」「仕組み」の問題になります。

例えば掃除の場合

 

・窓掃除には、雑巾で拭きましょう。

・床掃除には、モップをかけましょう。

 

だけしかルールが決められていなかったなら

床掃除をした後に窓掃除をして、窓のホコリが床に落ちてしまって

床掃除の意味がなくなってしまうかもしれませんよね。

 

これは掃除の「順番」という仕組みが問題なわけです。

掃除する順番を入れ替えるだけで、問題は簡単に解決できますよね。

 

システムの問題の場合、システムを改良するだけで

問題のほとんどは解消することができます。

そのためには、何が起きているのかをしっかりと観察する必要があります。

 

掃除の後に、床にホコリが残っている結果だけしか観察していなければ

『モップのかけ方が悪い』といった、間違った判断をしてしまいますよね。

モップのかけ方をいくら上達させても、問題は解消されません。

 

ポイントは問題の直接の原因だけに注目するのではなく

一連の流れの全体を観察し、全体の中から原因を見つけ出すことです。

そうすることで問題を素早く簡単に解消することができるようになります。

 

 

思想の問題

 

こちらは、人の「考え方」の問題になります。

つまり人が持つ「価値観」が問題の原因になります。

例えば営業活動の場合

 

・人に何かを売るのはお金を奪うことだ

・人に何かを売ることは人助けだ

 

もし前者のような考え方であれば、営業活動が辛く苦しいものになります。

一方で後者であれば、誇りに感じるかもしれません。

 

このとき前者の人に

「何かを売ることは人助けなんだ、そう思え!」

と強く言ったとしても、その言葉を受け入れることはできません。

それどころか、自分をだまそうとしているかもしれないと

まったくの逆効果になるかもしれません。

 

思想の問題は人の内面が関わっています。

あなたもそうだと思いますが、これまで自分が当たり前に思っていた考え方を

誰かに言われただけで、素直に変えられるかと言えば難しいと思います。

 

そうなんです。

思想の問題を解決するのには、時間が必要なのです。

手っ取り早く変えようと思っても、変わるものではありません。

変わるどころか、さらに自分の考え方に固執する場合もあります。

 

この問題を解消するためには、根気強く丁寧に

新しい価値観を押しつけることなく、伝え続けるしかありません。

思想の問題は時間がかかると思って欲しいのです。

 

 

問題を見極める

 

今起きている問題が「システム」の問題なのか

それとも「思想」の問題なのかを見極める必要があります。

 

かなり大雑把な見極め方ですが

 

誰がやっても同じ結果になるものは、システムの問題。

人によって結果にバラつきがあるものは、思想の問題。

 

と考えてみると分かりやすいですよ。

 

どちらもしっかりと何が起きているかを観察する必要があります。

このとき「当たり」を付けて観察すると、だいたい見間違えます。

そのまま、ありのままの現状を観察することが大切になります。