アンコンシャスバイアスという言葉を聞いたことがありますか?
日本語にすると「無意識の偏見」と呼ばれるものです。
これは何かというと、自分の中では当たり前になっている偏った物の見方のことなんですね。
例えばですが
・メガネをかけている人はおとなしい
・太っている人は運動が苦手
・物静かな人はマジメ
・大阪出身の人は面白い
などなど。
僕も大阪生まれ大阪育ちですけど、面白いことなんて言えないですからね。
とまあ、人はとかく「これはこう」と勝手に決めつけてしまうものです。
それを放置してしまうと、色々と損をすることになるので、アンコンシャスバイアスを解いていくことが大切になるんですね。
今回はアンコンシャスバイアスについて、お伝えしていきます。
偏見は悪いこと?
アンコンシャスバイアスは「無意識の偏見」と言われるように、偏見なわけです。
別の言い方をすると偏った見方ですね。
そしてこの偏った見方が悪いというように認識されているように思います。
確かに一方的なモノの見方になってしまって、なんだか聴く耳を持ってくれないイメージはありますよね。
とは言え、偏見そのものは実は当たり前に生まれるものなんです。
偏見が悪いというよりも、持ってしまった偏見の内容が問題であることが多いんですね。
なので偏見そのものには善悪はありません。
そもそも偏見は、判断速度をあげるためにいままでの人生の中で自分がみつけた法則なんですね。
もしも今までの人生で、服装な派手な人から理不尽な扱いを受けた経験があるのなら、そういった人に近づかないことで自分を守ることができます。
このような判断を楽にするのが偏見なんですね。
いちいち考えるまでもなく「こういうことはこう」という、決まった方程式を持っているということです。
それにより脳は判断するまでに深く考えたり、多くの情報を集めて検証したりする必要がないため、低コストで運用することができるのです。
偏見は脳が使うエネルギーを最小にするための機能となるわけです。
とはいえ偏見は可能性を狭める
では偏見の判断を全て採用していいかというと、そうではありません。
偏見はあくまでも、自分がこれまでに体験した中から作り上げた決められたパターンです。
つまり、過去の出来事には当てはまるかもしれませんが、今、目の前の出来事には当てはまらないこともあるわけです。
そのため偏見にまみれた判断をしてしまうと、正しい判断が出来なくなるという弊害が生まれてしまいます。
「これはこう」と他の可能性について考えることをしなくなってしまうんですね。
それでは可能性を自分から閉じているようなものです。
ここに大きな課題があるんですね。
偏見によって判断速度はあがりますが、その正しさが怪しくなるというデメリットがあるのです。
偏見を持つことは仕方ないのですが、その運用を間違えると偏見に振り回されることになってしまうんです。
偏見を最小限にするために
自分の偏見を最小限にする方法があります。
先にも書いたように、偏見にまみれてしまうと可能性を自分で狭めてしまうんですね。
それではせっかくのチャンスを逃してしまうかもしれません。
そうならないための心構えを3つお伝えしますね。
まず一つ目は「認める」ということです。
自分には偏見は無いと思い込んでしまうと、偏見に気付くことができません。
自分には偏見があると認めることで、自分がもっている偏見を見つけ出すことができます。
アンコンシャスバイアスは「無意識の偏見」なわけですから、自分の偏見に気付くことができれば、立ち止まって考えるゆとりを作り出すことができるんですね。
二つ目は「根拠を探す」というものです。
「これはこう」という偏見の場合、根拠を問われても「なんとなく」とか「直感で」といった形になり、根拠がとても甘いものになってしまいがちです。
「これは、こんな理由なため、こうなんだ」と言ったように、明確な根拠(理由)を導き出すようにしてみましょう。
根拠も無くそう思っていることは、大抵の場合で勝手な思い込みの可能性が高いと思っておいてくださいね。
三つ目は「自問する」というものです。
自分が出した判断に「本当にその判断でいいのか?」と自問してみてください。
自問するというのは考えることなので、脳は嫌がります(笑)
「そんなこと考えるだけ無駄」
と脳はず~~~っと抵抗し続けるんですね。
でもその抵抗に負けてしまえば、アンコンシャスバイアスに気付くこともできません。
自問すると書きましたが、考え続けるということが大切になるんです。
アンコンシャスバイアスはどこにでも潜んでいます。
それをそのままにするか、見つけ出しうまく扱うのかはあなた次第です。
面倒ではあるのですが考えることをクセ付けることで、自分の立場を守ることができます。
浅はかな判断が身を滅ぼすことが多いので、ぜひ考えることに前向きに取り組んでくださいね。
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