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反対意見でも相手が聞いてくれる?

 

仕事をしていると、やり方や考え方そして手順など、他の人と対立することってありますよね

なかなか聞き入れてくれないので感情的になり、徐々に声が大きくなって最後は怒鳴り合う。

怒鳴り合うことはなかったとしても、この人は全く話しを聞いてくれないと諦めて、もんもんとしたままその場から立ち去ってしまう。

みたいなことって時折ありますよね。

 

話しさえ聞いてくれれば、こんな嫌は思いをすることもないのに、全く話しを聞いてくれない。

なんだか自分のことを全否定されているようで、悲しい気持ちなってしまいます。

そんな嫌な気持ちにならないために、たとえ反対意見であっても相手の人が耳を傾けてくれる話し方があるとしたら、知りたくないですか?

 

 

会話の原則

 

その方法をお伝えする前に、会話の原則を思い出してみましょう。

「思い出すって、そんな原則なんて知らないですけど」

そう思うかもしれませんね。

でもそんなことはありません。

ちゃんとあなたは、会話の原則を知っています。

ただその原則を意識して使っていないだけで、無意識では当たり前のように使っているんですね。

 

まず最初にやって頂きたいエクササイズが、あなたの身近な人や友人との会話で、とても楽しかったもの、心地よかったものを思い出すことです。

会話の内容はどんなものでもいいです、笑い話でも悩み相談でも、その会話をすることでポジティブな気持ちになれたようなものを思い出してみてください。

 

その会話のなかでよく出ていたのは

「わかる~」

「ほんと、それ!」

「それは、怒って当然!」

みたいな言葉ではないですか?

 

こういった言葉って、相手の話しに理解を示しているサインなんですね。

すると相手も、この人は私のことを分かってくれると、安心することができるんです。

 

会話の原則は相手の話しに理解を示すということなんです。

そして理解を示すということは、相手の話しを否定しないということなんですね。

否定せずに理解する。

これが心地よい会話の原則になるのです。

 

 

対立意見でも理解を示す

 

ということは、もう答えは見えてきましたよね。

そうなんです、たとえ相手の意見や考えが自分と反対であったとしても、まずは相手の意見や考えに理解を示すことが大切なんです。

 

「反対意見なのに理解を示していいの?」

 

そう思うかもしれませんが、全く問題ありません。

というのも「理解」と「同意」は違うからです。

理解はただ「あなたの考えはそういうことなんですね、わかりました」となるだけなんですね。

同意は理解のあとの判断なので、「理解する」まではどんな意見や考え方であってもできるのです。

 

こうして相手の話しに理解を示すと、相手はそれだけで満足感を得ることができます。

そしてその後で

「あなたの考えはわかりました。もしよければ、私の考えもお話していいですか」

と確認をいれるんですね。

 

すると相手は、自分の話を聞いてくれた相手の話しを拒絶することはできません。

これは人間心理の「返報性の原理」が働いて、同じことをお返ししようとするんです。

 

相手は聞く姿勢をとってくれているので、反対意見であっても耳を傾けてくれやすくなるんですね。

 

 

同意は無いが…

 

もちろん話す内容は、相手からすれば反対なので、受け入れられない内容です。

同意を得ることは難しでしょう。でもそれでもいいんです。

反対意見を聞いてくれることに価値があるんですね。

 

というのも人は「コレが正しい」と思うと、それに反する情報を無意識で無視するようになります。

そうなると視野がどんどん狭くなり、自分の考えこそが絶対に正しいと思い込むようになってしまいます。

 

ですが聞く姿勢を取ったのなら、反対意見であっても無視することができません。

反対意見を100%認めることはできなくても、数割は検討すべき内容と思わせたのなら、それだけで大きな進歩なんですね。

 

全くの拒絶から、聞くという変化を生み出すだけで価値があるんです。

 

 

もしかすると、互いの意見から良い部分だけを抽出した第三案が生まれるかもしれません。

このように、反対意見を聞いてもらうことに価値があるのです。

そして聞いてもらうには、まず相手の意見を理解することに努めるということなんですね。

自分が、自分が、では誰も耳を傾けてくれないんです。

 

ぜひ相手の言葉に耳を傾けるようにしてくださいね。

効果は絶大ですよ。