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職場の友人関係

 

小学校、中学校、高校、専門学校や大学、いろいろな学校がありますが、そこで出会った人と長い付き合いがあるなんて方も多いと思います。

そして人との出会いは、職場の中でも生まれます。

 

その会社に前から勤めている、先輩。

後から会社に入ってきた、後輩。

同時期に会社に入った、同期。

 

環境が変われば、新しい人間関係も生まれます。

そんななかでも、会社の中で知り合って仲が良くなった場合は、少々複雑な事情が生まれてしまうかもしれません。

 

 

職場での友人

 

学校では基本的に同じ年齢の人と知り合うのですが、職場では年齢はバラバラです。

そして年齢差に関係なく、仲良くなれる人も現れたりします。

大人の友情はそういった面白さもあるのが魅力ですよね。

世代が変われば考え方も色とりどりで、戸惑うこともあれば新しい発見もあり、飽きることもありません。

そういった違いがあるからこそ、より魅力的に感じることもあります。

 

例えばこんな後輩がいたとしたらどうでしょう。

 

多少仕事のミスはあるものの、普段はハツラツとしており明るい性格です。

自由奔放といった言葉がよく似合う、自分らしさをもっています。

ですがその自由奔放さが裏目にでると、機嫌が悪いときは仕事の指示を出しても返事をしなかったり、ふてくされたり、ちょっと子供じみた態度をとったりもします。

 

また、影で気に入らない人の文句を言っているのを耳にしたこともしばしば。

 

その後輩とは職場の昼食だけでなく、就業時間以外にも食事にいったり、飲みに行くことも、休日にも一緒に遊ぶこともあったりと、公私ともに仲良く過ごしていたとします。

 

でも職場での子どもっぽい態度が心のどこかで引っかかってしまっていて、後輩の機嫌が悪そうなときは仕事を振らずに自分で済ませてしまったりと、なんだか最近、自分の負担が増えてきているように感じる。

 

ただ、そういった態度について注意すると、仲良くしていた関係も崩れてしまうかもしれず、なかなか言い出せない。

そんなモヤモヤが生まれることもあるかもしれません。

 

 

注意を戸惑う理由

 

もしもこのようなことを感じた経験があるのなら、それはあなたが周囲との調和を重んじることを大切にしているからでしょう。

だからこそ、苦言を呈した後の関係に不安を感じてしまうのかもしれません。

 

プライベートでも時間を共にすることが多い後輩との問題となると、その調和が崩れたときの影響の範囲が大きく、なかなか積極的な行動をとれなくなることもわかります。

 

その一方で、もしも同じようなことを学生時代からの親友がしていたとしたらどうでしょう。

親友の職場での評価が悪くならないように、素直に注意をするかもしれません。

そして親友であるからこそ、あなたの言葉に真剣に耳を傾けてくれるかもしれません。

互いの信頼関係が作られているのなら、このような言葉を言っても大丈夫と信じることができるのではないでしょうか。

 

つまり、後輩にそのような注意をできないというのは、そこまでの信頼が無いと無意識的に感じている可能性が高いのです。

とはいえそれは当たり前と言えば当たり前です。

信頼関係は互いにぶつかりながらも離れずにいたときに、強く結ばれていくものです。

まだ後輩との間にそのようなぶつかりが無いのなら、強い信頼がなくて当たり前なんです。

 

ここで二つの道が生まれることになります。

 

 

注意するかしないか

 

後輩とのプライベートの過ごしやすさを優先するのなら、注意をしなくてもいいでしょう。

これまでと同じように、気心の知れた楽しい付き合いを維持することができます。

ですが職場では、モヤモヤが残ることが多くなっていくでしょう。

でもそれは、後輩との関係をギクシャクさせないためにあなたが選んだことです。

多少の負担は背負わなければなりません。

 

そのような関係が続いていくと、後輩の好ましくない態度は必ずといっていいほどさらにひどくなっていきます。

でもあなたは注意をする機会を逃してしまったため、いまさら注意をすることもできません。

あとはあなたが耐えられる限界がいつくるのかの問題です。

あなたの許容範囲を越えたとき、間違いなく冷静ではいられません。感情的になり、後輩の態度を口汚くののしることになるはずです。

 

我慢するという選択をしたのは自分なのに、嫌な気持ちにさせたのは後輩だと、いつのまにか責任を後輩にすり替えて怒りをぶつけることになってしまいます。

残念ながら悲しいエンディングを迎えることになる可能性が高いでしょう。

 

 

その一方で、後輩の態度について注意をしたのなら、どうなるでしょうか?

あなたの言葉を真剣に聞いて、態度を改めるかもしれません。

もしくは、耳に痛いことを言ってくるあなたを「ウザイ先輩」と認定して、次の陰口のターゲットにするかもしれません。

 

前者であれば、プライベートの時間はさらに心地よくなるでしょうし、後者であればプライベートの時間は消えてしまいます。

ですがプライベートの時間が消えたとしても、職場ではしっかり注意ができるので、職場でのストレスは解消することができます。

 

つまり注意をすることで、どちらにころんでも職場でのストレスは解消されるというメリットが生まれます。

その上、半々の確率でプライベートの時間もさらに充実するようになるのです。

その確率についても、これまでの関係性や注意の仕方を工夫することで、半々ではなく良い方向に傾けることは可能です。

 

注意するかしないのか、どちらの道が良いのかは言うまでもありませんよね。

 

 

我慢が調和を保つことではない

 

自分さえ我慢すれば調和がとれる。

注意をして余計な波風を立てたくない。

そう考える人は少なくありません。

ですがあなたが我慢をして全体の調和が取れていたとしても、あなた自身の心の調和は崩れてしまいます。

それで全体の調和が取れているとは言えませんよね。

 

自分の心も含めて調和が取れるようになるには、ときには耳に痛いことも伝えなければなりません。

そうすることで人は学び成長していくのです。

 

注意のタイミングは、注意すべきことが生まれた瞬間にするのが最良です。

一度それを飲み込んでしまうと、後で注意をうけた人は「前は何もいわなかったのに」と、不満が大きくなってしまうのです。

そして後で言う場合は、かなり我慢をしているので言い方もキツくなりがちです。

 

その場でサッと軽く注意するほうが、お互いにとって一番ストレスがかからないのです。

注意するときは深刻にならずに軽口で。

それを地道に何度も繰り返すことで、少しずつ変化していきます。

人を変えるには時間がかかるので、気長に構えて軽い注意を心がけてくださいね。

 

 

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