今回はブログリクエストにお応えします。
リクエスト内容は
「やらない理由、できない理由を考える方が楽だと思う脳の思考について知りたいです」
と言ったものです。
これって本当に、人間の永遠の課題なんです。
やろうやろうと思うものの、なかなか行動に繋がらないことってありますよね。
それもこれも脳は、やらない理由、できない理由を考えるプロだからなんです。
どうしてそんな考えをしてしまうのか、その正体をご紹介します。
脳はサボり魔
人間は生きていくために、エネルギーを使います。
なかでも脳は一日で使うエネルギーの20%を消費していると言われています。
では脳が何にエネルギーを使っているかというと「考えること」にエネルギーを使っているんですね。
仮に脳の機能が100%発揮された場合どうなるかというと、人間はすぐにエネルギーを消費してしまって仮死状態になると言われています。
それくらい脳はエネルギーを使う器官なんです。
そして生物である以上、エネルギーは生存のために使いたいわけです。
考えることに使ってすぐにエネルギー切れを起こすのではなく、エネルギーを生命活動に使いたいんですね。
そのため無駄に考えるようなことはしたくないわけです。
何か新しいこと始めようとしたり、難しいことをやろうとすると、脳はエネルギーをいつも以上に使うことになります。
それは生存戦略の面からみれば、非効率になってしまうわけです。
そのため脳は、できる限り考えないで済むように自分をコントロールしているんですね。
考えずに済むには
では考えずに過ごすためにはどうすればいいのか?
とっても単純なことですよね。
慣れ親しんだ過ごし方をしていれば、ほとんどの場合で同じ事の繰り返しになるので、いちいち考えなくても対処できるようになるわけです。
昨日と同じことをしていれば、今日も昨日と同じことが起こるだけです。
それって安心できる毎日が繰り返されると言えるんですね。
何が起こるのかをかなりの精度で予想することができるので、考える必要もなく、いつものやり方で処理することができるわけです。
同じ毎日の繰り返しは、本人にとっては「つまならい」と感じるかもしれないのですが、脳にとってはエネルギーの消費も多くないし、安心できる環境のため大歓迎なんです。
このような生存戦略を脳は持っているので、できる限り新しいことを考えずに、いつも通りの日常を過ごそうとするわけです。
そのせいで、新しいことを始めようとしても、なかなか長続きしないんですね。
すべては脳の生存戦略のせいなんです。
脳を働かせるためには
とはいえ、毎日同じ事の繰り返しで、満たされた生活ができるほど現実は甘くはありません。
成長をしなければ世の中の流れから、振り落とされてしまいます。
そのためには「考える」ことに積極的に取り組む必要があるんですね。
考えるためには脳に働いてもらわなければなりません。
ではどのようにして、脳に働いてもらうのか?
とても単純な方法があります。
それは、自分が心から欲しいと思える未来を思い描くというもの。
脳はサボり魔という側面もある一方で、とっても欲張りな一面も持っているんですね。
本当に欲しいと思ったものは、どんな手を使ってでも手に入れようとするんです。
欲しい服があったとき、なんとかやりくりして買ったとか、欲しい腕時計があったとき、お金の動きを家族に察知されないように工夫したとか。
きっとこのブログを読んでいるあなたにも、そんな経験があるではないでしょうか?
よく
「煩悩を捨てましょう」
って言われているのですが、煩悩を完全に捨ててしまったら、人は死ぬしかないです。
「生きる」ことも煩悩の一つですから、それさえ捨ててしまうことになるからなんですね。
実は脳を働かせるためには、煩悩は捨てないほうがいいんです。
煩悩があるからこそ、脳はそれを叶えようとして一生懸命働いてくれるんです。
もしもいまあなたが「こうしたいな」と思っていても、それに対して行動が伴っていないのなら、心の底から欲しいと思っていないかもしれません。
そのため脳は「どうせ考えても意味ないし」と、考えようとしていないだけなんです。
寝ても覚めても「欲しくてたまらない」ものであれば、脳は本当の意味で寝ても覚めてもそのことを考えてくれるんです。
そのためには煩悩を大きく持つこと。
欲張りになっていいんです。
ただ、人から奪って手に入れるようにならない程度に、ほどほどにしてくださいね。
あまりに煩悩が大きくなりすぎると、人から奪ってでも手に入れようとしたりしてしまうので、そこは注意してください。
何かを手に入れようとして考えることは、脳で大量のエネルギーを消費することになります。
それを抑えるために脳は、できるだけ考えずにすむように自我をコントロールしてくるんですね。
でもそれ以上に心から欲しいと思えたなら、脳は覚醒して考え始めます。
脳にいいように使われるのか、それとも脳をいいように使うのか。
それはあなた次第と言えるのです。
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