国別幸福度ランキングにおいて日本は、62位と先進国のなかではかなり低くなっています。
これは日本人の問題や課題への向き合い方が影響しているかもしれません。
問題や課題に向き合ったとき、解決策を考えると思います。
その解決策には「最適解」と「満足できる解」という、二つの答えがあることをご存じでしょうか。
物事に向き合ったとき、日本人は多くの場合で「最適解」を求めようとしてしまいます。
すると、一切の妥協ができなくなって、その答えに自分自身もがんじがらめにされてしまうなんてことがあります。
もちろん「最適解」で最高の成果や結果がでるのであればいいのですが、どんなものであっても事前に生み出された「最適解」は仮説に過ぎません。
つまりどんな「最適解」であっても、結果がでるまではそれが「最適解」かどうかはわからないということなんです。
今回は人生の質を左右する「最適解」と「満足できる解」についてお伝えします。
旅行の計画
たとえば旅行の計画を考えてみましょう。
旅行で行きたい場所が決まったのであれば、その旅を充実したものにするため、効率的に観光スポットや美味しい食事ができるように計画を練りますよね。
どの時間にどの順序で、どんな交通手段を使えば、最も効率的に回ることができるのかなど。
分刻みの計画を立てれば、効率的な行動ができるので無駄が一切ない、凝縮した旅行を楽しめます。
このように最適解の旅行の計画を作ったとき、交通トラブルやお店の混み具合などで、計画通りにいかないなんてことが起きた時、一瞬にして計画が崩れてしまいます。
最適な計画だったものがそうでなくなるので、そこに生まれるのは不満しかありません。
このように「最適解」を求めた場合、自分が理想とする一点に向かって進んでいきます。
途中で計画が狂ってしまうと、狙い定めたポイントに到達することができません。
そうなってしまうと「せっかく計画を練ったのに」と感じるようになってしまい、満足できなくなってしまうんです。
満足できる解で考える
「最適解」は理想とする一点に向かって進むのですが、「満足できる解」は理想が点ではなく、ある程度の範囲をもったものになるんです。
「最適解」の場合、満足できるラインと最低ラインが同じ位置にあります。
その一方で「満足できる解」の場合、満足できるラインと最低ラインが違う場所にあります。
なのでその二つのラインの中に入れば、満足を感じることができるようになるんです。
旅行の計画を練るときも、全てのスポットを巡らなければならないと考えるのではなく、絶対に行きたい場所は1~2カ所で、それ以外は行ければラッキーと考えるんですね。
そう考えることで、柔軟に物事に向き合えるようになるんです。
つまり「最適解」を優先してしまうと、自分で作った答えに縛られることになるのですが、「満足できる解」を優先すると、自分を主体とした自由さを手に入れることができるのです。
満足できる解の見つけ方
とはいえ「満足できる解」の見つけ方が分からなければ、どうしても「最適解」に偏ってしまいます。
ということで「満足できる解」の見つけ方のヒントを2つお伝えします。
①自分の価値観を考慮する
ここでいう価値観は、自分が何を大切にしているのかの優先度と考えてください。
それを把握できていないと、物事の優先度を付けることが難しくなってしまいます。
そうなってしまうと、旅行でいえば興味のない場所だったとしても、評判だからという理由でその場所に行ってしまうかもしれません。
でも元々興味がないので、全く面白くないと思ってしまうかもしれないんですね。
もちろん新しい発見があって、楽しめるということもあるかもしれませんが、満足できないリスクがどうしても生まれてしまいます。
②絶対に外したくないものを考慮する
旅行でも、仕事の成果でも、なんでもそうですが、ある一つが満足できたのであれば、それでよしと思えるものを見つけ出すことです。
全部を手に入れようとすることは悪いことではないのですが、一つでも手に入らないと不満が生まれてしまいます。
そういった考えてとは逆で、この一つが手に入れば満足と考えることなんです。
そのような考え方をすると、まずは本当に手に入れたいものを目指して、その後は全部ボーナスになるんですね。
最初の段階で満足できているので、不満は一切うまれません。
さらに満足できるものを積み上げることができるので、満足度はどんどん上がっていくんです。
この2つを意識するだけで、不満を予防することができますよ。
結局のところ幸福感は、自分がどう感じるかに全て委ねられます。
だったら自分で満足できるラインを作ってしまったほうがお得ですよね。
しかも満足できる範囲が広ければ広いほど、幸福感を得ることができるんです。
満足できる範囲を広げる視点を意識してみてくださいね。
コメントをお書きください