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ボトルネック

 

僕の仕事仲間に、気遣いができて仕事の実績もあって、常に自己研鑽を積んでいるという、とても優秀な方がいます。

その方が新しいサービスを始めたいという話しがあり、少し相談に乗っていたんですね。

 

サービスの内容を聞くと、その方のそれまでの経験が存分に使えて、しかも間違いなく効果のあるものだと感じたんです。

そこですぐにでもサービスを提供していけばいいという話しになったのですが、なかなか動きだすことが難しそうなんですね。

 

サービス内容も固まって、どんな方に役立つかも明確になっていて、成果が出ることもほぼ確実と言える状態まできているのに、最後に一歩で立ち止まっているんです。

 

ただその人には一つ問題があって「自己肯定感」がすこぶる低いせいで、いつも新しいチャレンジをするときに尻込みしてしまうんです。

そのせいで今回も同じようなところで、停滞してしまっていたんですね。

 

ということで今回は、いつも同じところでつまずいてしまう理由について、お伝えしたいと思います。

 

 

ボトルネック

 

あなたは「ボトルネック」という言葉をご存じでしょうか?

ビール瓶を想像して欲しいのですが、胴の部分は太くて注ぎ口に近づくほどに、細くなっていますよね。

もしも胴と同じ太さのままだったら、ビールを注ぐときに一気にビールが流れでてしまいます。

それを防ぐためにも、注ぎ口を細く狭めることで、静かに注げるようにしているんですね。

 

ただこれはビールを注ぐときにはいいのですが、これを人や仕事の流れに置き換えたとき、それまでいい流れで進んでいたものが、注ぎ口に入ったとたんに流れが悪くなってしまいますよね。

そういった「それまでの流れを停滞させるもの」のことをボトルネックと言ったりするんです。

 

ということは、さきほど紹介した仕事仲間のボトルネックは「自己肯定感の低さ」となるんですね。

そのせいで次の行動が妨げられてしまっているんです。

 

 

いつも停滞することは?

 

仕事でもプライベートでも、あるところまでは順調に進むのですが、とつぜん流れが停滞してしまうことってありませんか?

実はそこにボトルネックが隠れているんです。

 

このボトルネックは何も起きていないときには隠れているので、見つけ出すことができません。

また、実際に物事が停滞してしまったときでも「今回はうまくいかない」と考えてしまい、そこにボトルネックがあることに気づけなかったりするんですね。

 

ですが停滞ポイントは大抵の場合で固定されているんです。

見つけられない最大の原因は、その停滞が一過性のものであると誤認してしまっていることなんですね。

 

 

ボトルネックに気づくには

 

ボトルネックに気づくにはこれまで経験のなかで、停滞したところを検証することが大切になります。

どんな場面で流れが悪くなっているのか、そこに目を向けるだけでボトルネックを見つけ出すことができます。

 

そして大切になってくるのが「仕組み」と「感情」の両面から眺めるということなんですね。

 

ボトルネックは会社のルールといったような、自分の外側にある何かが原因か、自分自身の感情のせいで行動が止まってしまうかのどちらかなんです。

もちろん両方が原因になっていることもあります。

 

だからこそ「仕組み」と「感情」の両面から、停滞原因を探す意識を持つことが大切なんですね。

そうしないと原因を見誤ることになってしまうんです。

 

ちなみに「作業に時間がかかる」といったボトルネックの場合、仕組みに問題があることが多くて、「行動が起こせない」場合は感情に問題があることが多いです。

 

 

ボトルネックの解消法

 

まず「仕組み」に関するボトルネックを解消する方法ですが、簡単にいうと「足す」「引く」「ずらす」ことで解消することができます。

 

例えば、A→B→Cといった流れ作業があったとします。

ここでAは100、Bは50、Cは200といった処理能力があるとします。

 

このままではBが50しかないため、Cが200の処理能力があっても50しかやってこないため、能力を最大に使うことができません。

つまりBがボトルネックになっているといえます。

 

まず「足す」ですが、AもBも200になるように新たなリソースを投入することになります。

 

次に「引く」ですが、Cに200もいらないためいっそのこと50に引いてしまって、別のことに使うといった方法です。

 

最後の「ずらす」ですが、Cは200の能力があるのでBと同時に作業をするのではなく、少し時間をずらしてBが200やり終わってから取りかかるという方法です。

 

このように「足す」「引く」「ずらす」ことで、ボトルネックをうまく回避することができるようになるんですね。

 

 

「感情」のボトルネックを解消するためには、その行動をとることで本当に嫌な結果になるのかを確認するようにしてみましょう。

つまり気持ちにフォーカスするのではなく、事実や結果にフォーカスする意識を持つということなんですね。

 

気持ちに焦点を当ててしまうと、いつまでたっても感情にとらわれてしまって行動できなくなってしまうんです。

 

でも感情はひとまず横に置いて、論理的に考えてどうなるかを見定めるようにするんですね。

その上で悪い結果になりそうなら、そもそもの計画が間違っているということなので、考え直せばいいだけなんです。

 

 

 

このようにボトルネックがあると次に進むのに時間が掛かってしまって、ストレスが溜まることになってしまいます。

どんなボトルネックがあるのかを見つめ直してみるのも、面白いものですよ。