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コミュニケーションの目的

 

コミュニケーションがうまくない人の共通点に、そのコミュニケーションをどのような目的で行うのかが曖昧になっているというものがあります。

簡単にいってしまえば、なんとなくコミュニケーションを取っている状態なんですね。

 

そのため、何を伝えればいいかも曖昧になってしまい、中途半端な状態になってしまったりするんです。

それだけでなく、本来の目的とズレた会話になってしまうこともあります。

 

そのようなときに

「あれ、なんの話しをしているんだっけ?」

と、自分でも何を言っているのか分からなくなってしまったりするんですね。

 

今回はコミュニケーションをうまく行うためのコツについてお伝えしたいと思います。

 

 

目的を明確にする

 

すでに書いていますが、そのコミュニケーションの目的を明確にすることがなにより大切になります。

そうでなければ、目的に合った情報の取捨選択ができなくなってしまいます。

 

目的が曖昧なままだと、必要のない情報を付け加えたり、その逆に、必要な情報が抜け落ちてしまったりするんです。

それを防ぐためにも目的を明確にする必要があるんですね。

 

ただ目的といっても「○○の情報を伝える」といったものは、目的とは言いません。

これはあくまでも「伝えるべき情報の明確化」でしかありません。

 

では目的は何かというと

「必要な情報を過不足なく伝えることで生まれる、自分が望む反応を引き出すこと」

となります。

 

つまりコミュニケーションを行うことで得られる結果が、コミュニケーションの目的となるのです。

 

 

目的の種類

 

ここでは、コミュニケーションの目的の種類をざっと紹介していきます。

いろんな種類があるのですが、それをできるだけ細かく区別できるようになると、使う言葉、声のトーン、表情、間の取り方、などを目的に合ったものに合わせやすくなります。

 

ということで、目的の一覧は下記のようになります。

 

○人間的つながり

 ・相互理解

 ・好感獲得

 ・価値共有

 ・感情共有

 ・関係構築

 

この目的は簡単にいうと、人との関係性を深めることを目的にしていいます。

僕たちが暮らしている世界には人間関係が必ず横たわっていますよね。

その関係を良いものにするか、悪いものにするかで、人生の満足度は大きく変わっていきます。

 

相手とより良い関係を作ることを目的としたコミュニケーションはとても大切なものと言えるんです。

 

 

○情報伝達

 ・情報共有

 ・状況共有

 ・計画共有

 ・意見共有

 

これは仕事や組織において、みんなと一緒になって同じ目標達成を目指すことを目的としたコミュニケーションとなります。

自分だけが情報を持っていても意味がありませんし、それぞれの状況を把握しておかないと足並みを揃えることができませんよね。

 

効率的・効果的に目標達成するためには、なくてはならないコミュニケーションとなります。

 

 

○影響を与える

 ・説得

 ・納得

 ・行動変容

 ・意識変容

 

これは相手の利益もしくは、自分の利益のために、これまでとは違う何かを相手に受け入れさせることを目的としたコミュニケーションとなります。

これまでと違うものを手に入れるためには、これまでと違う行動や考え方をしない限り手に入れることはできません。

 

相手の行動や意識に「変容」という影響を与えるためのコミュニケーションとなります。

 

 

このようにさまざまな目的があり、それぞれに相応しいコミュニケーションの取り方があります。

そこまで解説するとなるとそれぞれのカテゴリーで本一冊分くらいの情報量になるので、さすがにここでは割愛しておきますね。

 

 

振り返ってみよう

 

さて、ある程度の目的が明確になりましたが、あなたが普段とっているコミュニケーションに一番近い目的はどれになりますか?

そして普段のコミュニケーションで、その目的を意識していますか?

 

もしもうまく伝えることができていないのなら、目的に意識が向いていないのかもしれません。

 

もしも目的に意識が向いていなかったとしたら、意識が自分に強く向いているか、相手に強く向いているか、はたまたその両方かもしれません。

つまり伝える情報に意識を向けているというより、情報のやりとりをする自分と相手に意識が向いているんです。

 

自分に意識が向きすぎていると、相手からどう見られるかが気になってしまいます。

そうなると正しく伝わることよりも、恥をかかないようにすることを優先してしまい、無駄に難しい言葉を使ってしまったりするかもしれません。

 

逆に相手に意識が向きすぎていると、相手の顔色をうかがってしまい本当に伝えたいことを言えなくなってしまったりします。

 

そうなると伝わるものも伝わらなくなってしまうんですね。

 

 

 

もちろん相手の状態がどうかや、自分がどう見られるかも大切ではあります。

ですがその前に大切なのが、コミュニケーションの目的なんですね。

ここを見失ってしまうと、なんのためにコミュニケーションを取っているのか分からなくなってしまいます。

 

ですので、コミュニケーションの目的にも意識を向けるようにしてくださいね。

それだけでコミュニケーションの質は上がりますよ。