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小さな傷が一番怖い

 

大けがと小さい怪我。

どちらが怖いかといえば、大けがのほうが怖いですよね。

擦り傷と骨折なら、擦り傷のほうがマシです。

骨折なんて絶対にしたくないですよね。

 

このように身体的な傷については小さいほうがいいのですが、精神的な心の傷については小さな傷のほうが格段に恐ろしいものなんです。

ということで今回は、心の小さな傷を放置するとどうなってしまうのか、ということについてお伝えしたいと思います。

 

 

心の大きな傷

 

まずは小さな傷の前に、大きな傷についてお伝えしますね。

当たり前の大前提としてですが、本当は心が傷つかないことが一番です。

ですが傷ついてしまうことは、なかなか避けることができません。

 

もしも心に大きな傷がついてしまったなら、感情は乱れて、ひどく悲しんだり落ち込んだりしてしまいます。

当然といえば当然の反応ですよね。

ただこれには大きなメリットがあるんです。

 

というのも心が傷ついたといった明確な態度を取るようになるので、他の人がそのことに気付いてくれるんですね。

あなたもひどく悲しんだり落ち込んだりしている人をみると、優しい声をかけてあげたり、そばにいてあげようとしますよね。

 

このように心に大きな傷を受けてしまったときは、人に気付いてもらうことができるんです。

そうすると色んな人が手を差し伸べてくれるんですね。

つまり傷ついたまま放置されずに済むんです。

 

こういった他者の支援は心の傷を回復させるためには、なくてはならないものです。

それを受け取りやすくなるので、心の回復も順調に進んでいくんですね。

 

もちろん完全に心が壊れてしまうほどの大きな傷の場合は対処が難しいですが、その様子は誰にでも理解できます。

なので専門家に繋げるという支援は可能なんですよね。

 

いずれにしても他者がその状態に気付けることができるのが、大きなメリットなんです。

 

 

心の小さな傷

 

では心の小さな傷の場合はというと、一つひとつの傷はかすり傷なのでとくに問題なく耐えることができるんですね。

本人もそれほどダメージを受けているわけではないので、その傷を無視することができるんです。

 

実はこれが小さな傷の恐ろしさなんです。

無視できるくらい小さな傷なので、そのまま放置してしまうんですね。

 

心の傷と身体の傷と大きな違いは、身体の傷は放っておいても勝手に治るのですが、心の傷は放っておいても勝手に治ることはありません。

正しくケアしてあげない限り、傷が癒えることは無いんですね。

 

つまりこういうことです。

元々は透明なキレイなガラスだった心に小さな傷が一つつきます。

ただの擦り傷だし、他の部分は透明なままなので気にはなりつつも無視できるレベルです。

無視するということは傷を消す作業はせずに放置することです。

そうなると次にまた小さな傷がついても、気にせず放置することになります。

 

それが続いていくと、透明だったガラスはどんどん曇っていくことになります。

気がついたときにはガラス一面に小さな傷がついて、向こう側が何も見えなくなってしまうなんてことが起きるんですね。

でもガラスは割れていないので、問題ないと感じてしまうんです。

 

これが小さな傷の恐ろしさなんです。

本当はいますぐ対処しないといけないほど心が傷ついているのに、傷ついていることが「当たり前」になってしまうことで、自分が傷ついていることに気付けないんです。

 

 

小さな傷に敏感になる

 

このように小さな傷を気付かずに放置してしまうと、未来のどこかで自分の心が完全に曇りガラスになってしまうんです。

だからこそ小さな心の傷にこそ敏感になって欲しいんですね。

 

なにか嫌なことがあったのなら、それをスルーするんじゃなくて、そのときにケアするようにして欲しいのです。

そのためには自分の心の動きに敏感になるしかありません。

 

敏感になるためには

「自分はいまどんな気持ち?」

と自分に問いかけるようにしてください。

そうすることで心はちゃんと、こんな気持ちだと答えてくれます。

 

まずは自分の心に気付くことから取り組んでみてくださいね。

気持ちに気付きさえすれば、ケアの方法はおのずと見えてきます。

 

あなたの心のガラスを曇りガラスにしないように、クリアなガラスを保つようにしてくださいね。