今回は「利己的」になることをオススメする内容になっています。
もしかすると聡明な読者であるあなたは、違和感を覚えるかもしれません。
「利己的」になってしまったら、自己中心的な人間になってしまって、周りの人から疎ましがられるだけなんじゃないの?
たしかに一般的な意味での「利己的」になってしまえば、そうなってしまいます。
ですが今回お伝えする「利己的」なものは、少し意味が違うんですね。
ということで、どんな「利己的」なのかが少しでも気になったのでしたら、ぜひ最後まで読んでみてください。
目から鱗が一枚くらいは落ちるかもしれませんよ(笑)
第一の利己的
ネット辞書のgoo辞書で調べてみると、利己的とは
と説明されていました。
かなり自己中心的な態度ですよね。
このような態度を全員が取ってしまったなら、協調性など一つも生まれなくなってしまいます。
もしも自己中な人だけでチームを組んでしまったなら、船頭多くして船山に上る状態になり、それぞれがバラバラに動いてしまうでしょう。
とはいえこの第一の利己的な状態というのは、人の成長過程でかならず通る道なんです。
育児の世界で「魔の2歳児」という言葉があるように、1歳半~3歳頃までに第一次反抗期、いわゆる「イヤイヤ期」が訪れます。
このときは何を言っても
「いや!」
と自己主張を繰り返し、親が精神的にもボロボロにされてしまう時期でもあります。
それを乗り越えて態度が落ち着いたとしても、利己的な考え方はそのまま維持されてしまいます。
態度の強さは人それぞれですが、心の中には間違いなく「自分さえよければいい」という考えが真ん中に居座っているのです。
ですがそういった態度を取り続けると、周りからどんどん人が離れていってしまいます。
そこに気付いた人から少しずつですが
「人のためになるほうが、いいかもしれない」
と考えるようになっていきます。
態度が利己的から利他的なものに、変化していくのです。
利他的
利己的過ぎると人間関係がうまく保つことができません。
自分だけを優先するのではなく、他人を優先したほうが世渡りが楽になると気付いた人が、少しずつ利他的な態度を示すようになります。
協調性が生まれるんですね。
ただこの利他的にはちょっとした落とし穴があり、自分を犠牲にしてでも相手を優先しようとしてしまう場合があるのです。
そうなると周囲からは「便利な人」「都合のいい人」と扱われるようになり、自分の価値がどんどん低下していくことになります。
人間関係で悩んでいる方の多くは、「自己犠牲の上での利他」が原因だったりするんですね。
そういった人は利己的なままの人から、時間や労力や気づかいといったリソースを奪われることになってしまいます。
そのせいで、生きづらさを強く感じるようになってしまうのです。
その一方で、全ての人が利己的なままではありません。
すでに利他の心に目覚めた人もいるわけです。
そのような人からは、気持ちのよい感謝や賛辞などが届けられるので、心に栄養が注ぎ込まれることになります。
そのような人と巡り会えたのであれば、自分のことを誇らしいと思えるようになります。
ただ残念なことに、全員が全員、利他的な人に感謝を返してくれるわけではありません。
つまり周囲の人の質によって、過ごしやすさが左右されてしまうのです。
このままの状態だと、辛さと誇らしさを行ったり来たりすることになるので、心は絶えず揺れ動くことになってしまいます。
第二の利己的
利他的な態度が取れるようになった人の問題は、周囲の人の質によって人生の充実度が決まってしまうというもの。
言い換えると、他人に自分の人生の操縦桿を握られているようなものなんですね。
周囲の人に恵まれなかった場合は、かなり辛い思いをすることになってしまいます。
そこで改めて「利己的」になることをオススメしているのです。
簡単にいうと自分が心地よくなるために、人に親切にするというもの。
裏を返せば、自分を蔑ろにするような人とは、付き合わないとも言えます。
この「第二の利己」は「第一の利己」のように、自分だけが良ければいいというものではありません。
他者に価値を提供することで得られる対価(感謝・賞賛・お金)を得て、自分を満足させるという態度です。
そして対価を出してくれない人とは付き合わないと選択することなんですね。
第二の利己で生きると、自分を利用しようとしてくる人と離れ、自分を求めてくれる人だけが周囲に集まるようになります。
そのような生き方ができるようになると、とたんに充実した毎日の連続になるんですね。
僕はいま、企業に属さずに仕事をしています。
なので僕が本当にお付き合いしたい人とだけ、関係を結ぶようにしているんですね。
それは仕事仲間だけでなく、クライアントさんにもそうしています。
幸いなことに僕のクライアントさんはとても素晴らしい方ばかりなので、嫌な思いをすることは一切ありません。
第二の利己で生きるようになると、ストレスはかなり少なくなるんですね。
もちろんのことながら会社などにお勤めの方の場合は、いけ好かない相手とも付き合わなきゃいけないことがあると思います。
ですが距離感は自分である程度コントロールすることができます。
仕事に影響の出ない範囲で離れるようにするだけでも、気持ちは楽になりますよ。
今回は「第二の利己的」についてお伝えしました。
ここに行き着くにはまず、利他的にならなければなりません。
このメルマガを読んで下さっているあなたはすでに、利他的ステージに立っていると思います。
その心を持ちながら、あなた自身の幸せを追求していいんですね。
それが「第二の利己的」なんです。
現在放送中の朝ドラ「虎に翼」ではまさに、憲法が改正された頃を描いています。
憲法第13条にはこう記されています。
「すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。」
幸福の追求は国がお墨付きを出しているんです。
遠慮することなく利己的になってくださいね。
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