· 

「わかる」の本当の意味

 

私たちはみんな、それぞれ異なる価値観や考え方を持っていますよね。

この豊かなバリエーションは社会を豊かにしますが、同時に、他者との間に理解のギャップが生じる原因にもなります。

 

「なぜあの人はそう考えるんだろう?」

「どうして私の気持ちがわからないんだろう?」

 

このような疑問を抱いた経験は、あなたにもあるのではないでしょうか?

そこで今回は「わかる」とは何かについてお伝えしたいと思います。

 

 

理解できないのはなぜ?

 

なぜ私たちは、時に、他人の考えや行動を理解できないのでしょうか?

それにはいくつかの原因が横たわっています。

 

 

1.自己中心的な視点

 

人は、自分の経験や価値観を基準に世界を認識しています。

自分専用のメガネを通して世界を見ているんですね。

この自己中心的な視点が、他人の考え方を理解する際の大きな障壁となります。

自分の経験則に当てはまらない行動や考え方は、理解しにくいものとして感じてしまうのです。

 

 

2.先入観や偏見

 

過去の経験や、生活のなかで培われた価値観に基づいた先入観や偏見は、客観的な判断を妨げてしまいます。

例えば、「〇〇出身の人はみんなそうなんだ」といったステレオタイプな考え方は、個々人の違いを見過ごしてしまう原因となります。

しかも困ったことに、これらの先入観や偏見は自分が気付けないうちに作られてしまうので、自分が偏見を持っていることに気付けません。

そのため「私は公平です」と思い込んでしまっているんです。

これは僕自身にも当てはまります。

大切なのは「自分は偏見を持っている」と意識することです。

 

 

3.防衛的な態度

 

自分の考え方が否定されたり、意見が対立したりする状況では、人は防衛的な態度を取ることがあります。

本当は意見が否定されただけで、自分を否定されているわけではありません。

ですが人は「自分の意見=自分自身」という感覚を持っているので、自分を守るためにより自分の意見に固執するようになってしまいます。

この状態では、相手の話を素直に聞くことができず、理解を深めることが難しくなります。

 

 

これらの要因が絡み合って、他者を理解できないという壁にぶつかってしまいます。

ですがこれらの要因を意識するkとおで、より客観的に相手と向き合い、理解を深めるようになっていけるんですね。

 

 

相手の気持ちを知るために

 

先ほどもお伝えしましたが、私たちは自分のフィルターを通してこの世界を眺めています。

つまり人それぞれ、全く違う世界が見えているようなものなんです。

もしも自分が赤色のメガネをかけているのに、青色の世界を理解しようとしても想像すらできませんよね。

 

このレンズの色を少しでも薄くするためには次のことが大切になってきます。

 

 

1.固定観念を疑ってみる

「〇〇はこうあるべき」といった固定観念は、新しい考えを受け入れる妨げになります。

自分の考え方が絶対ではないことを認め、柔軟な姿勢を持つことが大切です。

 

2.相手の立場に立ってみる

相手の言葉や行動の裏にある意図を想像してみましょう。

なぜ、そのように考えたのか、どのような経験をしたのかを想像することで、相手の気持ちに近づけます。

 

3.新しい情報に触れる

本を読んだり、旅行に行ったり、様々な人と出会ったりする中で、新しい価値観に触れる機会を作りましょう。

 

 

これらは全て、今の自分にない考え方を手に入れるための方法となります。

新しい考え方が増えれば増えるほど、いままで理解できなかった人のことを少しずつ、わかるようになっていくんですね。

 

 

変化を歓迎する

 

いままでにない考え方を知って、それを自分のものにするということは、知る前の自分から変化したと言えます。

新しいことを知ることが変化することというのは、もしかしたら実感が薄いかもしれません。

ですが脳内では新しい情報を覚えるために、脳細胞に変化が生まれています。

このように自分では気付かないかもしれませんが、確実に変化しているんですね。

 

ときにはたった一つの考え方が変わることで、突然「わかる」ようになることがあります。それはこれまでの経験ですでに自分の中にあったパズルのピースで、唯一あった抜けの部分が埋まったからなんです。

 

自分を変えることは、一見難しく思えるかもしれません。

だからこそ、小さなことから始めて欲しいのです。

 

例えば、普段とは違う本を読んでみたり、新しい趣味に挑戦してみたりするだけでも、自分自身の変化につながる可能性があります。

他者を理解することは、自分自身を深く理解することにつながります。

そして、それは、より豊かな人間関係を築き、充実した人生を送るための第一歩となっていくんですね。

 

 

 

このように「わかる」というのは「かわる」から起こることなんです。

自分を変えようとしなければ、理解できないものは理解できないままになってしまいます。

もしかすると、今は理解できない相手でも、理解し合えるようになったとたんに、かけがえのない存在になるかもしれません。

 

誰かを理解する、何かを理解することは、自分を深く理解することにつながります。

それがより豊かな人間関係を築き、充実した人生を歩む一歩になるんです。

 

ぜひ自分の変化を歓迎してくださいね。