脳の特性を活かした仕事術

 

仕事の効率を高めるために、どのような工夫をされているでしょうか?

 

例えば

・ポストイットにタスクを書き出す

・全体像を把握する

・計画をたて優先順位を付ける

・手戻りがでないようにする

AIなどのツールを活用する

などなど

 

もちろんこういった工夫は効果的ですし、大切なことです。

このようなことを取り入れているのといないのとでは、大きな差が生まれるでしょう。

 

ですが今回はこのような「方法論」といったアプローチではない、別の視点で仕事の効率を高める方法についてお伝えしたいと思います。

 

そもそも仕事をしているのは誰でしょうか?

あまりに当たり前すぎる問いかけなので、裏の意味があるのかもしれないと思うかもしれませんね。

でもこの質問に裏の意味はありません()

ストレートに答えるのなら「自分」が仕事をしていますよね。

 

もう少し答えを変えると「人間」が仕事をしていると言えます。

人間は機械と違って生き物ですから、その時々でパフォーマンスが揺らいでしまいます。

だからこそその「揺らぎ」を前提にした工夫をすることで、自分のパフォーマンスを最大に引き出すことができるんですね。

 

ということで今回は、仕事の効率を高めるための脳の使い方についてお伝えしたいと思います。

 

 

集中力を最大化する

 

仕事の効率を高めるためには、集中力は大切な要因となります。

そこで高い集中力を維持するために、どのような方法があるかをまずは3つご紹介します。

 

・シングルタスクを徹底する

気が散っている状態だと、少し取り組んではスマホをみたり、また取り組んではメールを確認したり…。

一つの作業の中に余計な作業をつい入れてしまいます。

そうなると元の作業に戻って、集中力を戻すのにも時間が掛かってしまいます。

 

ある作業に取り組んでいるのなら、他のことはしない。

そうすることで、今取り組んでいるものに発揮された集中力を維持し続けることができます。

他に気を向けないことが、脳にとっても負担が少ないため集中状態を維持しやすくなるのです。

 

 

・集中時間の把握

人の集中力が持続する時間には個人差がありますが、一般的には次のような状態があると言われています。

 

15分:深い集中状態を維持できる時間

45分:子供でも集中力を保てる時間

90分:大人が集中力を維持できる限界時間

 

時間が長くなればなるほど集中力は減退していき、最終的には完全に無くなってしまいます。

しかも集中力が完全に途切れてしまうと、改めて集中しようとしてもかなりの時間が必要になってしまいます。

 

90分集中したけど、次の集中までに30分かかるとなると、仕事の効率が上がることはありません。

いかに高い集中力を長時間維持するかがポイントになってくるのです。

 

そこでオススメなのが次のテクニックです。

 

 

・ポモロード・テクニック

このテクニックは集中時間と休憩時間をあらかじめ設定しておき、そのサイクルを繰り返す方法です。

 

例えば

50分集中して10分休憩の1時間をワンセットにする

25分集中して5分休憩の30分をワンセットにする

といった具合です。

 

この方法の良いところは、脳疲労の限界まで集中するのではなく、ある程度のところであえて集中を切るので、脳疲労を抑えることができることにあります。

 

ワンセットの内訳は人それぞれのリズムがあるので、まずはお試し感覚で割り振りを体験して、自分にあった内訳を探してみてくださいね。

 

 

生体リズムを活用する

 

人それぞれのクロノタイプ(朝型・夜型など)を把握しておくことで、パフォーマンスを最大に発揮しやすくなります。

 

各個人には自分独自のバイオリズムを持っており、一日のうちでどの時間帯に調子がいいかにバラつきがあります。

調子が悪いタイミングに重要な仕事に取り組んでも、効率が上がることはありません。

それどころか、ミスが生まれやすくもなるため、手戻り作業の増加リスクが高まります。

 

効率的に仕事をするうえで「手戻り」ほど罪深いものはありませんよね。

きっとあなたも、手戻り仕事にうんざりした経験があると思います。

そんなときは、その後の仕事もやる気がでなくなって、ひたすら疲れが溜まるだけ、なんてことにも…。

 

そういったリスクを最小にするためにも、自分がもっとも調子のいい時間帯を把握しておくことが大切なんですね。

自分のクロノタイプが気になる方は

「ミュンヘンクロノタイプ診断」

https://mctq.jp/q/top.php

にて無料で簡易診断を行えますので試してみてくださいね。

 

 

脳の神経多様性の活用

 

ここでは脳のそもそもの機能を高める方法をお伝えします。

 

脳全体には神経細胞が約860億個あると言われています。

そしてそれらの細胞はシナプスでつながっていて、脳全体に複雑なネットワークを作っています。

そして面白いことに、ネットワークが複雑になればなるほど、脳の考える機能が向上し柔軟性も高まっていきます。

 

脳をよりよい状態に保ち続けるには、このネットワークをたえず作り替える必要があるのです。

そのためには、新しい情報やスキルを学ぶのが一番の近道なんですね。

 

自分にはない考え方や、新しい知識、新しい方法。

そういったものをどんな方法でもいいので、どんどん吸収していくことで、脳の神経回路はより複雑になり、効率的な情報処理ができるようになっていきます。

 

いつもの生活だけだと、ネットワークが固定されてしまうので、柔軟性も消えてしまいます。

これがいわゆる「頭が硬い」状態なんですね。

 

脳の考える力を維持し続けるためにも、新しいものにどんどん目を向けていきましょう。

 

 

 

このように脳は扱い方しだいで、いくらでもその能力を発揮してくれます。

自分にはできないと思っているのは、はっきりいってしまえばただの思い込みなだけだったりします。

脳の特徴をうまく活用して、効率的に仕事ができるようになってくださいね。