
人に色々なことを伝える仕事をしているため、いまでもプレゼンの練習は欠かさずしています。
プレゼンやスピーチ力を高めるための勉強会にも、参加したりしているんですね。
そこでとある女性の参加者が発表した、目標の立て方に関する考え方がとても素敵なものだったので、ご紹介したいと思います。
目標を立てる基準
その方が一年の目標を立てるときに大切にしている基準は2つ。
1つ目は「とくにやりたいとも思わないこと」
2つ目は「とくに役に立たないこと」
この2つを基準にして、毎年目標を立てるそうです。
一年の目標を考えると、自分にとって関心のあるものや、やりたいこと、自分の成長に役立つものなどが真っ先に浮かぶと思います。
でもそれらの目標は、自分のなかで「大切」と思っていること、かつ、やりたいと思っていることなので、特に意識せずとも取り組んでいくんですね。
だからこそ、そういった自分のためになるものではなく、敢えて、何の役にも立たないようなことを目標にするそうです。
ちなみにその方の今年の目標は、大阪の郷土料理をこの一年で全て味わうというもの。
大阪には郷土料理が30品目あるそうで、毎月2~3品を味わう必要があるそうです。
また郷土料理なので、その場所に行かないと食べられないものもあるため、なかなか骨の折れる目標だけど頑張ると話されていました。
理にかなった基準
実はこの2つの基準ですが、人生を豊かにするにはとても理にかなった基準になっているんです。
というのも人間の豊かさというのは、いかに不必要なものに時間を使うことができるのかで決まると言われています。
必要なことの代表は仕事ですよね。
日々の生活費を稼がなければ、暮らしていくことはできません。
でも仕事に取り組みまくって「私って豊かだな~」と感じる人は、そうそういないのではないでしょうか。
このように人間にとって必要なことは大切ではあるものの、満たしてくれるものではないんです。
満たす何かを手に入れるための資源を作り出すものだったりするんですね。
そこで改めて2つの基準を見てみましょう
・とくにやりたいとも思わないこと
・とくに役に立たないこと
何の利益も生み出しませんし、仕事の効率が上がることもないですよね。
なんなら、別にしなくても困ることもありません。
でもそういったことをやるって、めちゃくちゃ贅沢なことだったりするんです。
無駄なことに時間を使えるというのは、それだけ心に余裕があるからできることなんですね。
無駄を楽しむというのは、人生を豊かにする極上のエッセンスなんです。
副次的な効果もある
無駄なことに取り組むことは、人生を豊かにするわけですが、この効果はそれだけでありません。
自分の世界観が広がっていくんです。
例えば自分の興味のあることばかりに時間を使ったとします。
興味のあることなので、楽しいことは間違いありません。
でも知識や経験は深まるけど、視野は広くならないんですね。
ネットなんかで何かを検索したり、動画をみたりすると、関連するものが表示されやすくなりますよね。
こういったことを「パーソナライズ」といって、ユーザーの関心のあるものを表示させることで、サイトの滞在時間を延ばすことができます。
そうすることで関連広告などにアクセスしやすくなり、プラットフォーマーが利益を得ることができるわけです。
そのためネットなどで好きなことばかりに向き合ってしまうと、知識の「たこつぼ化」が起きてしまい、生きる世界が狭くなってしまうんです。
でも自分にとって「どうでもいいこと」に取り組むことで、これまで触れたことがないものに触れることができるんですね。
それらの体験によってこれまでにはなかった知見を獲得することができるんです。
世界が広がっていくんですね。
このようなどうでもいい経験が沢山あったほうが、人生の充実度は確実に高まります。
一見すると意味のないことではあるのですが、充実度という観点から見ると、とても素晴らしい目標の立て方だったりするんですね。
ということで今回は、少し面白い目標の立て方についてご紹介しました。
全ての目標をお伝えした基準で立てる必要はもちろんありません。
いくつかある目標のなかの一つだけでも、このような基準で立ててみるのも面白いのではないでしょうか。
・とくにやりたいとも思わないこと
・とくに役に立たないこと
そんな目標が見つかったら、ぜひ教えてくださいね^^
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