
いきなり指名されて人前で話すことになったとしたら、心臓は爆発しそうなほど早鐘を
打ち、体中から汗が噴き出て、思うように体を動かすことができず、最初に出た言葉は聞き取れないほどのかすれ声…。
想像するだけで、なんだか嫌な汗が出てきそうな状況です。
人前で話すことに慣れている人なんて、日本人のほんの一つまみくらいでしょう。
ほとんどの人は人前で話すことに慣れていません。
でも仕事上、人前で話さなくちゃいけない場面は巡ってくるものです。
さぁ、そんなときに、どうすればあがらずに落ち着いて話すことができるのでしょうか?
今回は人前でちゃんと話すために大切なことを、お伝えしたいと思います。
これは実際に僕自身がやってきたことでもあるので、効果は保証しますよ。
以前の僕は…
さて、僕はいまでこそ人前で話すことに、苦手意識はなくなりましたが、以前はとんでもないほど緊張していました。
どれくらい緊張していたかというと、まるでシャワーを浴びた直後のような大量の汗をかいていたんです。
声の震えはそれほどでもありませんでしたが、手の震えはありました。
そのため板書をしようとしても、線が踊ってしまったりしていたんです。
そんな僕がどうして人前で話せるようになったのか?
もうめちゃくちゃ単純な方法で克服しました。
特別なことでもないので、誰でも実践することができます。
何をしたかというと、ひたすら人前で話すことを練習したんですね。
ただそれだけです。
練習するときは、5~10人の前で話すだけです。
それを何度も繰り返すことで、100人規模程度であれば問題無く話せるようになりました。
1000人単位となるとまだ経験が無いのではっきりとしたことは言えませんが、それでも、問題なく話すことができるという確信を持てています。
ただ練習するだけでいいとしてしまったら、あまりにも乱暴なので、その練習のなかでどんなことを意識していたかをご紹介していきますね。
自分の症状を楽しむ
先ほどもお伝えしたように、以前の僕は自分でも引くくらいの汗が出ていました。
大袈裟でもなんでもなく、パンツまでぐっしょり濡れるほどの発汗量です。
座ると、はいていたチノパンに汗がにじむほどでした。
これは初めてプレゼンの練習会に参加したときの症状でした。
そのときに僕が思ったのは
「人前で話そうとしたら、こんな訳の分からない症状が出るのか!めっちゃおもろいやん!」
ということだったんです。
その汗の量は真夏でもでないような量だったんですね。
まさに人体の不思議を体験したんです。
そんな症状に対して、純粋にプラスに向き合っていたんです。
そして次に考えたことは
「もう一度、練習会に参加したら、次はどれくらいの汗がでるのか、ちょっと楽しみやな」
といったものです。
人体実験のノリですよね。
このように、人前で話すことで起こる自分の症状を、楽しむようにしたんです。
すると不思議なもので、訳の分からない症状を期待しながら二回目の練習会に参加したとき、その症状がピタッと止まってしまったんです。
これは後から知ったことなんですが、人は「こうなったらどうしよう」と、その症状におびえたり、その症状が出ないように考えると症状は立ち現れます。
ですが症状を受け入れて「さあ、いつでも出ていいよ」と認めてあげると、そういった症状はピタッと止まるんですね。
というのも「汗をかく」ことを嫌なことだと考えていると、少しでも汗が出てきたとたんに「ヤバイ!どうしよう!」と、焦ることになるんです。
するとその焦りがさらに発汗を促して、とめどなく汗が噴き出すようになってしまうんです。
初めて練習会に参加したときに大量に汗をかいたのは、このメカニズムが働いていたからだったんですね。
ですが二回目の練習会では、汗が吹き出ることを楽しみにしていたので、汗がでても焦ることは一切ありません。
焦りがないので汗が出ないという結果になったんです。
これは汗だけではなく、どんな症状にも言えることなんです。
人前で話すことで出て欲しくない症状を持っていると、それが少しでも出るだけで気持ちは乱れに乱れてしまいます。
その一方で「どんな症状が出てもいいよ、それを楽しむようにするから」と、症状を受け入れてしまえば、気持ちが乱れることも無いんですね。
人前で話すときに、いつも何かしらの症状が出るようなら、それを楽しんでみようとする意識を持つだけで症状は落ち着いていきますよ。
成功体験を積む
ここで言う「成功体験」というのは、「素晴らしいスピーチができた」といったものではありません。
例えばですが
・人前に立つことができた
・人前で声をだすことができた
・人前で30秒話すことができた
・人前で1分話すことができた
・人前でノートを見ながら考えてきたことを話せた
・人の顔を見ることができた
・話しているときにジェスチャーを取れた
・笑顔を出すことができた
・話すことを忘れたとき「忘れた」と正直に言えた
・参加者に質問を投げかけることができた
・参加者からの質問に答えることができた
このように本当に小さなことでいいんです。
自分のなかで「できた!」と思えたことに注目するようにしました。
もちろん客観的にみれば、うまくできていないことのほうが多いですよ。
でも自分にダメ出しばかりして気落ちするよりも、自分にめっぽう甘くして「良い出し」をしたほうが、気分いいじゃないですか。
その気分の良さが、次の参加のモチベーションになるんです。
成功体験は小さくていいんです。
でもその小さな成功の積み重ねが、人前で話すことを楽しくさせてくれるようになるんですね。
緊張してもいい
そして一番大切なことが「緊張してもいい」ということなんです。
緊張したらだめだと考える人が多いのですが、残念ながら緊張がなくなることはありません。
普段と違う状況になったのなら、人は自然と緊張するものなんです。
大切なのは緊張しつつも、普段通りのパフォーマンスを発揮できるかどうかなんですね。
そのためには「緊張は悪いことじゃない」と、徹底的に腹落ちさせることなんです。
必ずしてしまう緊張を否定してしまうと、緊張が出たとたんにもう冷静でいられなくなります。
でも「緊張してもいいや」という腹づもりでいれば、たとえ緊張していたとしても「うん、いつも通りやな」ですむんですね。
緊張を織り込み済みにするからこそ、緊張を受け入れられるようになるんです。
なので僕も実は緊張しながらセミナーを開催しているんですよね(笑)
でも緊張しつつも、いつも通りのパフォーマンスを発揮できるようにしているので、頭が真っ白になることもなく、話のまとまりがめちゃくちゃになるようなこともないんです。
というよりも、ある程度の緊張感を持っていないと、良いパフォーマンスを発揮することってできないんです。
例えば、全く緊張が無かったとしたら、話している最中に大あくびするかもしれませんし、ヘタをしたらお尻が緩んで、盛大におならをぶっ放してしまうかもしれません。
それって人前で話す態度ではないですよね(笑)
というわけで、緊張はあっていいんです。
ということで今回は、人前で話すときにあがらなくなる方法をお伝えしました。
地道な作業にはなりますが、なんども繰り返し練習することで確実にうまく話せるようになっていきます。
そこで大切になるのが練習ペースなんですね。
練習の全盛期は週二で、練習会に参加していました。
短時間に詰め込めばつみこむほど、練習効果は高まります。
短期間で一気に上達するので、最初にガッツリ取り組んだほうがお得ですよ。
あがり症克服ワークショップなんかを開催しても面白いかもしれませんね。
リクエストあれば開催を前向きに検討するようにします^^
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