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小さな欠点で見下さない

 

先日、ある人と話しをしていたとき、その人にLINEが入りました。

すると相手の人のメッセージに「手配おしておきます」と書かれている文章があり、その人曰く、「この人はいつも【お】と【を】を間違える」そうです。

ただその響きに少し、相手をバカにしているような響きを感じました。

 

このような誰もが知っていて当たり前とか、できて当たり前のことができていないからとして、無意識的に相手を見下してしまったり、バカにしたりすることがあるかもしれません。

 

でもそれをしてしまうと、自分自身の人間としての「品」が損なわれてしまうと思うのです。

そういったことにならないために、どのようなことに注意すればいいかをお伝えしたいと思います。

 

今回の内容は、このブログを見ているあなたには不要なものだと思いますが、改めて心に留め置いていただければと思います。

 

 

見えてる価値・見えていない価値

 

まず人の印象を決めるほとんどのものは、見えているものです。

さきほどお伝えしたような「お」と「を」の間違えであったり、あとはその人の服装だったり、姿勢や態度だったり。

なので分かりやすいところを整えることは、とても大切なことでもあります。

これは情報の発信側が心掛けるポイントとなります。

 

その一方で受け手は、そういった見えているわかりやすいことだけで、その人を判断しないという姿勢を持つことが大切なんです。。

人の脳は「考える」という作業を嫌うようにできてきます。

とうのも考えれば考えるほど、脳はカロリーを消費してしまうので、生命維持という観点からみるとデメリットしかありません。

そのため、カロリー消費を抑えるためにも、考えることなく判断を下そうとしてしまうのです。

その結果、分かりやすいサインに飛びつくことになってしまいます。

 

もちろんのことながら、表に現れるものは、その本質から生まれているという考えもあるので、表に現れるもの見ればその本質を見抜くこともできるかもしれません。

ですそれは、その人のほんのわずかな部分でしかないのです。

 

そしてそんなわずかな部分だけを見ただけて、評価を下されたとしたら、あなたはどう感じますか?

おそらく、面白くは感じないはずです。

だからこそ、相手のことを全部みることが大切になるんですね。

 

 

その人の全部をみる

 

さて、相手の全部をみることが大切だとお伝えしましたが、残念なことに、相手の全部をみるなんてことは不可能です。

一緒に住んでいたとしても、会っていない時間は必ず存在しますよね。

それが他人であればなおのこと、知らない部分が多くなっていきます。

 

小見出しに「その人を全部みる」とはありますが、そんなことはできないのです。

 

ではどうしたらいいのでしょうか?

それはとても簡単なことで、相手を自分勝手にジャッジしないということです。

 

相手の見えているある一面を見ると、その要素から人はどうしても、一般論から引っ張り出した意味づけをしてしまうんですね。

例えば、好き嫌いが多い人をみると「甘やかされてきた」みたいに、わかりやすいイメージを貼り付けることになるんです。

 

でも好き嫌いが多いのは「甘やかされた」わけではなく、子どものころにアレルギーがひどくて、食べるものの制限があったために、偏食になっているかもしれません。

 

そういった本当の背景があるにもかかわらず、その背景を知ろうとするまえに、きっとこの人はこうだと決めつけてしまうんです。

それを「ジャッジ」というんですね。

 

ですがそういったジャッジがなければ「好き嫌いが多い人」であったり、「【お】と【を】間違える人」であったりするだけんです。

相手をジャッジするのではなく、ただありのままを見ればいいだけなんですね。

 

 

小さなことに執着しない

 

そして、ありのままに相手を見るには、小さなことに執着しないことがコツになります。

その人の一部に執着してしまうと、ジャッジしやすくなってしまいます。

するとそこで生まれた相手の印象が土台になってしまって、その人のやることなすこと全部が、その土台を基準にして見るようになってしまうんです。

 

そうなればますます相手の人のことを色眼鏡でみるようになってしまいます。

 

そうではなく、小さなことに執着なんてせずに、ただ「こういうことをする人なんだな」と受け止めてあげればいいだけなんですね。

 

そうすれば相手に対して歪んだイメージを貼り付けることもないので、見下したり、バカにしたり、はたまた自分が恐縮しながら接するなんてこともなくなっていきます。

自然体で相手と接することができるようになるんですね。

 

 

 

冒頭にあった「お」と「を」を間違えてしまう人は、中学卒業後すぐに建築の現場で働き始めた腕利きの職人さんだそうです。

文章を書くときに字を間違えたところで、その人の職人としての価値が毀損されることはありませんよね。

それどころか、バカにした人ができないことをできる能力を持っているんです。

 

自分ができるからといって、できていない人を見下すようなことはしないように注意してくださいね。

 

そもそも、自分ができないことをできる人なんて、この世界には山ほどいるわけです。

自分がそういった見方をしているということは、世界中の人から見下されることになるだけなんですよね…。