
話をしていると相手によって「話すのが楽しい」と感じたり、「なんか、話すのが嫌だな」と感じたりすることはありませんか?
話のテンポや、考え方の違いとか、そういったことも話しやすさに関係しますが、実はもっと根本的な部分に、話しやすさの原因があるんです。
今回はその、根本的な原因について紹介していきますね。
もちろん、解決策もお届けするので、ぜひ最後まで読んでくださいね。
つまらない話し方の原因
「それで、何時に着いたの?」
「誰と行ったの?」
「何を食べたの?」
こうした質問を連続して投げかける人、周りにいませんか?
もちろん相手に関心があるからこそ質問をしているのでしょうし、詳細を知りたいという気持ち自体は悪いことではありません。
しかし、それがあまりに立て続けだと、聞かれている側は次第に窮屈さを感じてしまうんです。
まるで事情聴取のように、会話が「情報の収集」に偏ってしまって、「対話の楽しさ」が失われてしまうんですね。
特に相手が気持ちを共有したいとき
たとえば「最近仕事で落ち込んでいて…」という話をしたいときに
「何が原因?」
「上司に何を言われたの?」
「それってどの日?」
と質問攻めにあうと、本当に話したかった
「落ち込んだ気持ち」
に触れる余地がなくなってしまいます。
このような会話では、聞く側は「話を広げている」と思っていても、話す側は「自分の気持ちが置き去りにされている」と感じてしまいます。
感情を理解してもらえる安心感がないと、人は本音を話せなくなってしまいます。
また、事実確認を重ねる話し方には、無意識のうちに相手を「評価する視点」が含まれてしまうこともあります。
「どうしてそんな選択をしたの?」という問いは、時として「それは間違っているのでは?」というメッセージとして伝わってしまうこともあるのです。
人は何を話したがっているか?
人が誰かに話をする時、実は「事実」そのものよりも、「自分の気持ち」をわかってほしいと思っていることが多いんです。
「昨日、上司に注意されてさ……」という一言も、その背後には「悔しかった」「納得いかなかった」「ちょっと反省もした」など、いろんな感情が隠れています。
でも、これを「何言われたの?」「どう返したの?」といった事実確認だけで終わらせてしまうと、話している本人は「わかってもらえなかった」と感じてしまうかもしれません。
心が通う会話というのは、「気持ち」を理解しようとする姿勢のなかで育まれていくんですね。
気持ち良い話し方
では、どうすれば「この人とは話していて心地いいな」と思ってもらえる話し方ができるのでしょうか?
その鍵は、「共感」にあります。
人は、自分の気持ちに寄り添ってもらえたとき、安心して心を開くものです。
だからこそ、まずは相手の話の背景にある「気持ち」に耳を澄ませることが大切なんですね。
たとえば友人が「最近、仕事が大変でさ」と話してきたとき、事実を深掘りするよりも、「それは大変だったね」「頑張ってるんだね」といった、気持ちに寄り添う言葉をかけることがポイントです。
このように、相手の感情に焦点を当てたやり取りは、心理的なつながりを深めてくれます。
また、「そのとき、どう感じた?」「嬉しかった?それとも驚いた?」といった感情への問いかけも効果的です。
相手は「ちゃんと気持ちを受け止めてもらえている」と感じ、より自然に話を続けたくなるんですね。
さらに、自分自身の体験や感情を少しだけ共有することも、信頼関係を深める助けになります。
「私も似たようなことがあって…そのとき、すごく緊張したんだ」と、自分の感情を添えることで、「この人には本音で話せそう」と感じてもらいやすくなります。
ただしここで大事なのは、あくまで相手の話を主役にすること。
会話泥棒にならず、相手の気持ちを中心に据えて、さりげなく寄り添う姿勢が求められます。
こうして相手の気持ちを丁寧に受け止めていくうちに、「この人と話すと、なんだかホッとするな」「もっと話していたいな」と感じてもらえるようになっていくんですね。
人から好かれる話し方は、特別な技術ではありません。
大切なのは、相手の「気持ち」を大事にするという姿勢です。
話をしている相手がどんな気持ちでその話をしているのかを想像しながら、そっと寄り添うように言葉をかけることで、自然と人は「また話したい」と思ってくれるようになります。
今日の会話で、誰かの気持ちにそっと耳を傾けてみませんか?
少しずつ、心が通う関係が広がっていきますよ。
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