最近、見知らぬ番号から、突然電話がかかってくることがありますよね。
海外からと思われる番号だったり、警察や役所、金融機関などを名乗る相手から連絡が来たりして、何の話なのか分からず不安になった経験がある人もいるのではないでしょうか。
しかも相手はこちらの名前を知っていることもあるので、気持ち悪さはひとしおです。
最近では、電話だけでなく、メールやショートメッセージ、SNSなど、さまざまな方法を使った特殊詐欺が身近なところで起きています。
ニュースなどで詐欺の被害を知ると、「自分なら怪しいと気づける」「そんな話には騙されない」と思うかもしれません。
でも、実際に突然連絡が来て、自分や家族に関わる重大な話をされたらどうでしょうか。
頭では怪しいと思っていても、不安や焦りが強くなれば、いつものように冷静に考えられなくなることがあるんです。
詐欺に引っかかるのは、知識がない人や判断力が低い人だけではありません。
詐欺師は、人がどのようなときに冷静さを失い、どのような言葉に反応しやすいのかを考えたうえで近づいてくるんです。
ということで今回は、詐欺被害に遭わないために、詐欺師がよく使う心理テクニックと、恐怖や不安を刺激されると判断を誤りやすくなる理由についてお伝えしていきます。
恐怖と不安を刺激する
詐欺師がよく使うのが、相手の恐怖や不安を刺激する方法です。
自分のお金が失われるかもしれない。
口座や電話が使えなくなるかもしれない。
犯罪に巻き込まれているかもしれない。
家族が困った状況に置かれているかもしれない。
このように、自分にとって大切なものに危険が迫っていると感じさせるんです。
もしも、ただ知らない人から「お金を振り込んでください」と言われただけなら、ほとんどの人は断りますよね。
ところが、「このままでは大変なことになります」「すぐに対応しなければ被害が広がります」と言われると、話は変わります。
相手の要求に応じたいから行動するのではなく、いま感じている恐怖や不安から早く逃れたくて、言われたとおりに動いてしまうことがあるんです。
ここが、詐欺師の狙いなんですね。
詐欺師は、相手を怖がらせることだけを目的にしているわけではありません。
不安を強くすることで、落ち着いて考える余裕を奪おうとしているんです。
普段なら、「この話は本当なのかな」「なぜ自分に連絡してきたんだろう」と疑えることでも、強い恐怖を感じていると、まず危険を避けなければという気持ちが優先されます。
そのため、話の内容を精査するよりも、相手が示した方法に従って、早く問題を終わらせたくなってしまうんですね。
判断できなくなる理由
強い恐怖や不安を感じると、人は目の前の危険に意識が集中しやすくなります。
突然重大な話を聞かされたら、ほかのことを落ち着いて考える余裕がなくなってしまいますよね。
「本当にそんなことが起きているのか」「相手の説明に矛盾はないか」と広い視点で考えるよりも、「どうすればこの問題を解決できるのか」という一点に意識が向いてしまうんです。
たとえば、普段なら不審な電話を受けても、家族に相談したり、インターネットで調べたり、公式の窓口に確認したりできると思います。
でも、不安を強く刺激された状態では、「調べている間に手遅れになったらどうしよう」と感じてしまいます。
そして、相手から「今すぐ対応してください」と言われると、確認する時間そのものが危険なものに思えてしまうんですね。
さらに、不安な状態では、その苦しさから早く抜け出したいという気持ちも強くなります。
そんなときに相手から、「この手続きをすれば大丈夫です」「こちらの指示に従えば問題は解決します」と言われたら、安心できる方法を見つけたように感じてしまったりするんです。
本当に正しい方法なのかを検討するよりも、いま抱えている不安を消してくれる方法に飛びつきやすくなるんですね。
これは、被害に遭った人が愚かだからではありません。
誰でも、自分や家族に危険が迫っていると思えば、普段とは違う心理状態になります。
人を騙す側は、まさにその状態を意図的に作ろうとしているんです。
詐欺師の誘導
詐欺師は、恐怖や不安を与えるだけで終わりません。
「いますぐ行動しなければならない」といった逼迫感も演出してきます。
なぜ急がせるのかというと、時間があれば相手が冷静さを取り戻してしまうからです。
一度電話を切られたり、家族に相談されたり、公式の窓口へ確認されたりすれば、話のおかしさに気づかれる可能性が高くなります。
そのため、「今日中に対応しなければならない」「この電話を切ってはいけない」などと伝えて、考える時間を与えないようにするんですね。
また、周囲へ相談させないことも、よく使われる誘導です。
「捜査に関わるので、誰にも話してはいけない」「家族にも秘密にしてください」と言われると、相談しないことが正しい行動のように感じてしまいます。
でも、よく考えると、誰かに相談されると困るのは、話の内容を第三者に確認されたくないからなんですよね。
さらに、詐欺師は自分を信用させるために、警察や役所、金融機関、有名な企業などを名乗ることがあります。
肩書きや組織の名前を聞くと、それだけで本物らしく感じることがあります。
これは心理学では「ハロー効果」と言われて、相手の権威性を信用するという心理が働いてしまいます。
そのうえ、自分の名前や住所など、一部の個人情報を知られていたら、「ここまで知っているなら本物だろう」と思ってしまうかもしれません。
しかし、肩書きを名乗っていることや、自分の情報を知っていることだけでは、その相手が本物である証明にはなりません。
詐欺師は、恐怖を与えて冷静さを奪い、急がせて考える時間をなくし、相談できない状況を作ったうえで、「自分の指示に従えば助かる」と誘導します。
それぞれを別々に見ると小さな違和感でも、この一連の流れを知っておくと、「いま、考える余裕を奪われているかもしれない」と気づきやすくなるんです。
詐欺から身を守る方法
詐欺から身を守るために大切なのは、相手の話が本物か偽物かを、その場ですべて見抜くことではありません。
恐怖や不安を強く感じたときに、そのまま判断しないことなんです。
不安になればなるほど、「いますぐ何とかしなければ」と思いますよね。
でも、その状態こそ、一度立ち止まる必要があるんです。
どれほど緊急の話に思えても、まずは電話を切ったり、メッセージを閉じたりして、相手から離れる時間を作ってください。
電話を切ると問題が大きくなるように言われても、確認すること自体が悪いわけではありません。
本当に正当な連絡であれば、こちらが事実を確認することを不自然に止める必要はないはずです。
そして、相手から教えられた電話番号やリンクをそのまま使うのではなく、自分で調べた公式の連絡先から確認するようにします。
警察を名乗るなら、自分で最寄りの警察署の番号を調べる。
金融機関を名乗るなら、通帳やカード、公式サイトなどに記載された窓口へ問い合わせる。
一度別の経路から確認するだけで、本当にそのような連絡が行われているのかを確かめられます。
また、一人で判断せず、家族や信頼できる人に話すことも大切です。
自分が強い不安の中にいるときは、相手の説明しか見えなくなっていることがあります。
でも、事情を知らない第三者が聞けば、「それは少しおかしくない?」と、すぐに違和感に気づくこともあるんです。
「今すぐ決めてください」「誰にも相談しないでください」「この方法でしか解決できません」と言われたときは、その言葉自体を危険信号として受け取ってください。
詐欺かどうか分からなくても構いません。
不安を強く刺激された状態では、お金を動かさない。個人情報を伝えない。自分一人で決めない。
この三つを意識するだけでも、被害に遭う可能性を大きく下げられるはずです。
詐欺師は、もっともらしい説明だけで人を騙しているわけではありません。
まず恐怖や不安を刺激して、冷静に考える余裕を奪います。そして、時間を与えず、周囲にも相談させない状態を作ったうえで、「自分の指示に従えば問題は解決する」と誘導するんです。
ポイントはやたらと不安にさせてこようとするかどうかです。
それを基準にして相手の出方を見ると、詐欺かどうかを見極めやすくなっていきます。
騙されて被害を受けないためにも、詐欺師の手法を理解しておくことが大切なんですね。
ちなみに僕にも詐欺電話が掛かってくることがあります。
多くの場合で論理的整合性が取れていないので、そこにツッコミを入れると、すぐに電話を切られます。
前はムキになって言い返してくる人もいたのですが、最近ではタイパを重視しているんでしょうかね。
もうちょっと遊び相手になってくれたらな~、と思う今日この頃です(笑)
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